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もし、たった1リットルのガソリンで80km走る車があったら…?
それが90年前にすでに実現していたとしたら…?
そして、その技術が「闇に葬られた」としたら…?
自動車の歴史の中には、まるでハリウッド映画のような伝説が存在します。今回ご紹介するのは、「200マイル/ガロン・キャブレター」として語り継がれてきた驚異の燃費装置と、それにまつわる陰謀論です。
舞台は1930年代カナダ。そこに、ある発明家が登場します。
時は大恐慌真っ只中、舞台はカナダ・ウィニペグ。
この地に住む一人の発明家――チャールズ・ネルソン・ポーグ。
彼はある日、「ガソリンを完全に気化させて使うことで、常識を超えた燃費を実現するキャブレター」を開発したと発表します。
予熱システム:排気熱などを利用してガソリンを加熱、完全に気化
気化室構造:液体ではなく気体燃料としてエンジンに送る設計
つまり、ガソリンを“霧”ではなく“蒸気”にして燃やすというアイデア。燃焼効率が飛躍的に上がる――というのがポーグの主張でした。
そして、彼はこの技術で**複数の米国特許(US1750354Aなど)**を取得します。
1936年、『Canadian Automotive Trade』誌に衝撃の一文が掲載されます。
「ポーグ・キャブレターを搭載した車が、14.5ガロンで1879マイルを走破した」
…え?
14.5ガロン(約55L)で3,000km近く走ったってこと?
それってリッター54km超え…!?
さらにウィニペグの地元ディーラーが「217mpg(92km/L)を記録した!」と主張。
別の証言では、**1パイント(約0.47L)で26マイル(42km)**走ったとも。
これが一気に**“200マイル/ガロン伝説”**として火がつき、まるで都市伝説のように広がっていきます。
燃費に悩む人々、そして夢を見る人々の間で、次第に“ある疑念”がささやかれ始めます。
「この技術、なぜ普及しないんだ?」
「フォードが買収して封印したって噂だぞ?」
「石油会社が技術を闇に葬ったんだよ!」
極めつけは、「ポーグの設計図が盗難で消えた」「試作品が破壊された」など、スパイ映画顔負けのエピソードまで登場します。
面白いのは、ポーグ本人がこうした過熱報道に対して、はっきりと否定していることです。
「そんな超高燃費は記録していない」
「報道は誇張されている」
「私はただ、より効率的な気化器を作っただけだ」
さらに、技術者や専門誌編集者の中には、「特許図面を見る限り、従来のキャブレターからの飛躍は見られない」という冷静な評価も。
実際、ポーグの特許はすべて公開されており、買収や封印の証拠もありません。
そもそも、完全気化燃料というアイデア自体は技術的に理にかなっています。
・ガソリンが完全に気化すれば燃焼効率は上がる
・混合気のムラも減る
・理想的な空燃比を実現できる可能性も
しかし、当時のエンジン構造や実用環境では「完全な気化」は再現性・安定性に乏しく、しかも燃費200mpgは理論上すら非現実的でした。
1970年代以降、自動車業界は「ポーグのような試作」を遥かに超える進化を遂げます。
それが**電子制御燃料噴射(EFI)**です。
空燃比をミリ秒単位で制御
始動性やトルク性能が向上
排ガス規制にも適応
メンテ性の向上
現代の車のほとんどがEFI化されており、キャブレターは旧車の象徴になりました。
それでもなお、「ポーグ・キャブレターの陰謀論」はネットや一部コミュニティで語り継がれています。なぜでしょう?
「消えた技術」にはロマンがある
大企業や石油利権への不信感が根強い
技術的知識がないと、話が“リアル”に感じられる
人は、「抑圧された真実」を信じたくなる生き物なのです。
「ポーグ・キャブレター伝説」は、まるでSF小説のような魅力に満ちています。
しかし、冷静に特許と技術資料を見れば、それが現実に量産されなかった理由もまた、はっきりと見えてきます。
驚異の発明が陰謀によって消されたのではなく、
現代の科学が、地に足のついた進化を選んだ――それが答えなのかもしれません。
🚘 あなたはどう思いますか?
「封印された技術があった」と信じたい?
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